事前調査

本プロジェクトの目的として、“比較的簡易な方法で広大な海岸線に散在する概算ゴミ量を指標化すること”が挙げられます。

背景として、広大な距離に及ぶ海岸線に対し、いつどこにどれだけの漂着ゴミが堆積するのか把握するのが難しい、という課題があります。漂着ゴミ自体はボランティアイベントや回収業務を請け負う法人によって回収されますが、海岸をきれいにするために必要な作業量や機材を事前に把握するのに必要な情報を集める
だけで多くの手間がかかっているのが現状です。

このような背景に対する具体的な方策として、過去に多くの漂着ゴミが流れ着いた海岸線や観光資源として守りたい海岸線の中でも、漂着ゴミが溜まりやすい湾奥に対し、一定以上の解像度カメラを搭載したドローンを飛行させ上空から撮影します。撮影した画像から10m×20mの範囲内に存在する漂着ゴミの表面積を算出し、産業廃棄物ゴミ袋何袋相当存在するのかを把握することにより、各調査ポイント毎の漂着ゴミ量の指標とします。そして、10m×20mの調査ポイントの周囲にも漂着ゴミが散在するケースが多々みられるため、俯瞰動画を合わせて撮影し、周囲の状況を記録します。また、定期的に調査を行うことで、漂着ゴミの増減、季節による溜まりやすさ等を把握します。

まず調査を始めるにあたり、堆積する漂着ゴミの量を各調査ポイント毎に指標化するため、五島市で漂着ゴミ回収時に使用されている産業廃棄物用ゴミ袋1袋に入るゴミ容量の表面積を調査しました。



試験的に、一度回収してまとめられた五島市産業廃棄物ゴミ袋を広げ、一袋あたりの表面積を3パターン概算しました。

雑多な漂着ゴミが入った産業ゴミ袋一袋当たり表面積:8.06㎡
雑多な漂着ゴミが入った産業ゴミ袋一袋当たり表面積(ゴミ積層量大version):5.40㎡
発泡スチロールだけが入った産業ゴミ袋一袋当たり表面積:3.51㎡





今回の調査では、あくまで高価な機材を使用せずに概算量の把握が目的であるため、ゴミの積層量の計測はしておりません。
3パターンの表面積を比較するとわかる通り、ゴミの種別によって大きく表面積、言い換えれば体積が異なります。

基本的に毎月の調査の指標とする産廃ゴミ袋1袋あたりの表面積は、雑多な漂着ゴミが入った産業ゴミ袋一袋当たり表面積である8.06㎡を採用します。

ただし、どうしても流れ着く漂着ゴミの種類は雑多であり、誤差が発生する要素は数多くあります。そのため、漂着ゴミのボランティアイベントや回収業務の前後に調査を行い、より近しい概算量を算出できるよう試行錯誤していきます。

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